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新しい挑戦~これからの自己表現とつくりたいもの~

  • 執筆者の写真: マツイーヒロミ
    マツイーヒロミ
  • 7 日前
  • 読了時間: 7分

更新日:12 時間前

自分の変化に気付くここのところ


「そういえば、風邪ひかなくなったなぁ」


ふと、ここ数年を振り返って、そんなことを思うのです。


20年以上サラリーマンとして勤めていた時代は、年に数回は高熱や咳、もしくはインフルエンザなどで体調を崩していました。

特に年末年始に、気持ちがふと緩んだ時に多かった気がします。


子供が生まれてからは、子供が病気になると決まりごとの様にうつり、先に元気になった娘を隔離したりして。


同時に、これまで何度か心の病にもかかりました。

その都度、脱薬できるまで長い年月を要しました。


その後、サラリーマンを辞め、2020年にオリジナルブランドを立ち上げ、パラレルキャリアとして2本の仕事の柱を持ち、シングルの大黒柱で、昨年は受験生の母で、ここ数年は親の介護もあり、今でも大変なことは、毎日日常の中に山ほどありますが、不思議と「風邪をひいて寝込む」ということもないのです。


制作とパラレルキャリアの仕事を進めるには、ほぼ引きこもり状態で、ちょっとした運動不足。

なんなら独立した方が休みはなく、ストレス発散に出掛けることもままならないのが現状なのに。


「なんで?」



かぎ針編みの作業風景


一番は毎日の通勤時間のストレスがなくなったからかなぁ、とも思うのですが、ふと「ニットセラピー」という話を以前聞いたことがあるのを思い出しました。


そして、少し時間をかけて調べて勉強してみることにしたのです。


「ニットセラピー」とは、編み物を行うことを通じて、精神的な安定やストレス軽減、集中力向上など、心身の健康を促進する療法のことで、心理面から身体面まで、総合的な効果が期待できるといわれています。



「これか?!」


と腑に落ちたのです。





もうひとつの気付きと想い


今年の2025年より、一旦布もの作品など服飾雑貨の制作をやめて、帽子制作に絞っていこうと決めました。


これには他にもいくつか理由があるのですが、そういった決断をし、方向の舵を切り半年が経ちました。


でもまだ、何かモヤッとするものがあったのです。


自分がこのtututu designというオリジナルブランドを立ち上げた当初に決めたコンセプト「つくる、つたわる、つながるをあそぼう。」は、自分がつくりだすもので、家族や大切な人、仲間との「共有」が生まれるような、「つないでいく」何かがあるような、「残していきたいもの」をつないでいくような、そんな目に見えないものをどうにかしたい、という想いがありました。


自分のたった数十年間の人生の中でも、時代の流れの速さ、便利さは革新的に進化したと思います。

でも、それが全て「快適さ」につながっているかといえば、私はそうは思えない部分があるのです。


何を「快適」と感じるかということでしょうか。


子育てをする中で、自分の子供のころにはあった当たり前の時間や場所、意識したことはなかったけれど、祖父祖母との時間からそれとなく知ったことや体験できたことが、自分の娘の子供のころにはないことに、ふと気付く場面がたくさんあるのです。


うまく言えないのですが、例えば、夏休みに行った祖父の家で、夜眠らなくてはいけないのに眠れなくて天井の木目や節を見つめ、人の顔や動物が浮かんできたり、迷路のようにたどってみたりする時間。


やることがなくてひとりで泥団子をつるつるに育てたり、おもりにゴム紐のついたテニスボールがついているもので、ひたすらひとりテニス打ちをしたり、ひたすら縄跳びを足首につけて回して飛んだり、夏休みの宿題の時間が終わって早く友達が外に出てこないかなぁ、と、ただぼーっと鳩の鳴き声を聞きながら窓の外を見て待っていたり。


とにかく、「暇」がたっぷりとあり「ぼーっとする」時間も「考える」時間もあり、何かしら暇つぶしを愉しんでいたような。


今でいう「タイパ」の逆をいっていますよね。w


今は、テレビはもちろん、ゲームやパソコン、スマホと、「暇」なんて感じる隙もない便利で刺激のあるアイテムが充実していて、もちろん便利ではあるけれど「ぼーっとする」時間も「考える」時間もいつの間にかなくなったような…


「はい、情報はここに全部開示してますかららね、知らないのはあなたのせいですよ」


と、常に言われているような。


だから


「人より損をしないように」とか


「もっと、もっと」と気持ちが急いてしまうような。


忙しいですよね、大人も子供たちも。


そして、「受け身」の愉しみの中から、ストレスを感じることもしばしば。


何かのセリフに「感覚を分かち合うのは難しい。相手の触れたことのない手触りを、相手にそのまま伝えることはできないように、見たことのない者とその世界を分かち合うのは難しい。」というものがあって、印象的でよく記憶しています。


そうなんだけれど、抗えないのだけれど、意識してつながなかったら、なくしてはいけないものも、なくなっていってしまうんじゃないか、と思うのです。


気付かないうちに。


世代ごとに時代は進化していて、体験や知識が違うのだから、感覚も違ってくるのは当たり前だけれど、その世代を超えて、つないで残していきたい見えないものがあるのではないかと。





これからの自分ができること


そこで、自分のこれからの制作についても考えたのです。


このままでいいのかな?と。


これまで、「つくる、つたわる、つながるをあそぼう。」というコンセプトを念頭に様々なものをつくってきましたが、その「もの」に「その想い」をのせることがいかに難しいかを痛感してきました。


ありがたいことに、少しずつ、生み出した作品から生まれる温かなストーリーに感激する機会は増えてきたのですが、作品を見て、「想いを汲んで欲しい」とは、なんとも怠慢だな、と。


制作以外に何かを始めてみよう!と。

想いは、伝えないと伝わらない!と。



帽子制作の作業風景


長々とここに至ったご説明をさせていただきましたが、具体的に何を始めるのかというと、私が制作をしている「和紙帽子」というものを基盤において、「編み物」「ニットセラピー」を通して伝えたいことをお伝えしていくことです。





編み物である理由


自分に子供が生まれてから「ものづくり好き」の私が唯一続けられたのが「かぎ針編み」でした。


実家の押し入れに仕舞ってあった余り糸の毛糸玉を引っ張り出し、娘が寝ている間に小さなモチーフ編みをしたのが最初です。



子育て中に唯一できたかぎ針編みのモチーフ

かぎ針編みは、ペンほどのかぎ針と、糸玉があればできて、支度も片付けもほとんどありません。


小さなものであれば、さっと出して楽しみ、ぱっとやめて、さっと仕舞えるものづくりです。


私はその後、娘の小さなポシェットをつくり、そのモチーフでデコレーションをしました。


ポシェットも実家にあった生地で作ったので「ザ・昭和感」が溢れていたのか、そのポシェットを下げた娘は、よくご高齢の方々に声をかけられました。


(娘は決まって「ママがつくったの!」と自慢げに言ってくれていました。まるで私を意識しているかのようにw)



かぎ針編みのモチーフをデコレーションした娘用のポシェット
かぎ針編みのモチーフをデコレーションした娘用のポシェット
かぎ針編みのモチーフをデコレーションしたポシェットをかけた娘

そのポシェットが始まりで、なんとなく娘の歴代バッグは私の手編みバッグでした。


娘が大きくなりいつしかその風習も途絶えましたが、そこに至った「もと」をたどると、やはり私も母のてづくりの服やバッグを身に着けて育ち、はっきりと残っている記憶があるのです。


歴代娘用バッグ↓


歴代娘用かぎ針編みバッグ
歴代娘用かぎ針編みバッグ
歴代娘用かぎ針編みバッグ
かぎ針編みバッグをかけてお出掛けの支度をする娘


ひと針ひと針、糸を編んでカタチをつくる。


編み物ほど「タイパ」の悪いものづくりはないのではないかと思います。


でも、その手間があってこその良さが、つくる過程にも、できあがったものにも宿っていると思っています。


そして「てづくり」+「誰かのために」は、最強の想いのこもったものづくりだとも。


思えば、これまで恐らく200点近い編み物アイテムをつくってきましたが、自分のためにつくったものはほんの数点かもしれませんw



こんなふうな、自分のこれまでの体験と共に「編み物」「ニットセラピー」ひいては「ものづくり」にいたるまでお伝えすることが、誰かの何かになればいいな、と思うのです。





更にその後の妄想はつづく


更には、その具体的手法を共有していくこと。


「ニットセラピー」を体感、共感していただくこと。



何を編んでつくるのかは、まだ構想中ですが、帽子をつくっている中で「面白い」と思ってきたあたりを、ニットセラピーと上手く組み合わせていけたらと考えています。



お揃いのかぎ針編みターバンとエプロンをつけた母娘


そして、その先に目指したいのは、「同じ何か」を感じてくださる方々とのコミュニティができて、一緒に制作を愉しむスタイルが築けたらいいな、と。


その先には、今予想もつかないものが生まれるかもしれません。


そんな、まだまだ妄想に近いお話です。




最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


少しずつ、こちらのブログやインスタグラム新アカウントにて、できることから進めていけたらと思っていますので、時にはつつきに来ていただき、お気に召した場合は、一緒に「何か」をつくっていっていただけたら嬉しいです。




※インスタグラム新アカウントができましたらお知らせいたします。







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