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  • 執筆者の写真マツイーヒロミ

『TATEGAMIマフラー』

こんにちは。

マツイーヒロミです。


あれよあれよと季節が移ろいで、遂に年末年始に向けて残すところ3週間をきりましたね。

さて、今年は何ができたかしら?


私にとってそう大きな動きはできませんでしたが、コツコツと思いをカタチにすることができ始めてきたと思っています。


その中のひとつに、12月に新作として制作した『TATEGAMIマフラー』があります。




このマフラーは様々な素材をミックスさせてコラージュのようにつないでお仕立てをしています。


そして必ず大人と子供サイズ展開をするようにしています。

巻いた時の後ろに『鬣(たてがみ)』のようなもふもふとしたパーツがついているのもポイント。





tututu designでは「つくる、つたわる、つながるをあそぼう」をテーマにデザインをしているのですが、そこには「世代を超えて記憶をつなぎたい」という想いがあります。


大人を見て育った子供が大人になると、またその大人をみて子供が育ちます。

見られている大人も子供の頃には前を生きた大人を見て育ってきているのです。


ちょっとした習慣や日本の文化というものも、その中で少しずつ継承されてそれぞれの中に根付いていきます。


時代が変わり大きな変化が訪れ、暮らしや習慣にも変化がやってきています。

とても速い流れで。


流され、変わらされているといっても過言ではないかもしれません。

そんな中で、変わらないもの。

それが先程のお話。


「世代を超えて記憶はつながる」ということ。


時代の流れからしたらどんなにか小さな小さな影響かもしれないけれど、無くなりはしないこと。

無くしてはならないこと。


だからそれを、何かのカタチでデザインしたい。




私のそれは、大抵妄想から始まります。


子供が大人の真似をしたがる気持ちに触れ、触り心地、見た目の印象など、記憶に残るようなアイテムをつくることで、その時過ごした時間をそのアイテムと共に記憶に残す。


親が子供を、祖父母が孫を愛しむ感情に触れ、同じように記憶をつなぐ。



私が子供の頃、母親が襟元にファーのついたコートを着ていました。

普段から、それに触りたくて仕方がなかったのですが、唯一思う存分に触れる場面がありました。

体調を崩して母親におんぶされて病院へ連れて行ってもらう時です。


母の背中のぬくもりと、もふもふのファーの手触り。

熱で朦朧としながら、そこに安心感しかなかったことを覚えています。




『TATEGAMIマフラー』はそんな記憶をカタチにしたひとつです。




いろんな手触り。

なぜだか自分にも母親(父親)にも鬣みたいなものがくっついていて、それすら触るともふもふしてて。

なんだかお揃いみたいで、今までのマフラーみたいに子供っぽくない。


それを着けてお出掛けする時は、お母さん(お父さん)もちょっと面白くてにこにこしてるし、自分もそれがなんだか嬉しくてもふもふが心地いい。


お出掛けの途中で暑くなってはずしちゃうんだけど、お出掛けするときの、あのわくわく感は心に残っている。


今はもう小さくなってしまって、お母さんがミニマフラーとして使っているけれど、それを見ると「一緒に出掛ける」、たったそれだけのことがなぜあんなにわくわく感でいっぱいだったのか不思議な気分で思い出す。


お母さんは「よく、ここのもふもふ、触ってたよねぇ。鬣があるから強いんだって言って。」と何回も言うから恥ずかしいけれど、そんな時のお母さんの目はいつもふと緩むから悪い気はしない。


うちにはそんな、ちょっと変わった『TATEGAMIマフラー』っていうのが普通にあったな。





https://tututudeasob.thebase.in/categories/3093391



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